新宿末廣亭で漫才を終えた後、客席から一人のお客さんがスッと差し出したもの――なんと「100円札」。
そう、今や幻とも言える、あの板垣退助が微笑む旧紙幣だ。
「新紙幣のネタをやったからかな?」と一瞬思ったけれど、そんな即興プレゼント、江戸っ子の粋そのもの。客席も大盛り上がり。
手に取ると、初めて見る古いお札にこちらの方が興奮してしまう。板垣退助がしっかりと「自由は死せず」とでも言いたげにこちらを見つめているではないか。
落語と漫才の舞台に、予期せぬ歴史のサプライズ。
古き良きものと新しい笑いが交わる、まさに新宿末廣亭らしい瞬間、そんな楽しい一日でした。
